EC担当者として転職市場に出たとき、意外なことに気づきました。デジタルスキルより、実店舗経験が評価されるということです。
この記事では、アパレル・小売出身のEC担当者がなぜ市場で希少なのか、その市場価値の実態を解説します。
EC担当者の市場価値を決める「意外な要素」
EC担当者の市場価値を上げる要素として、多くの人がまず思い浮かべるのはデジタルスキルです。広告運用・SEO・データ分析・システム知識。確かにこれらは重要です。
しかし転職活動をして分かったのは、採用企業が最も評価するのはそこではないということでした。
評価されるのは「オンラインとオフラインの両方を分かっている人材」です。
なぜオンオフ両方の経験が希少なのか
EC担当者のキャリアパスは大きく2つに分かれます。
ECのみのキャリア:最初からEC・Web系の会社に入り、デジタルの世界でキャリアを積む。
店舗→ECのキャリア:アパレル・小売での実店舗経験を積んだ後、ECに移る。
前者は人数が多い。後者は少ない。採用企業が本当に欲しいのは後者です。
理由はシンプルです。EC事業を推進するには、デジタルの知識だけでなく「エンドユーザーの購買行動」への深い理解が必要です。実店舗でお客さんと直接向き合ってきた経験は、その感覚を体で知っていることの証明になります。
店舗経験がECで活きる具体的な場面
①広告・ページ改善
店舗での接客経験があると、「お客さんがどこで迷うか」「どんな言葉に反応するか」が体で分かります。この感覚がそのまま、ECの広告コピー・ランディングページ・商品説明文の改善に活きます。
ECだけをやってきた担当者が数字を見て仮説を立てるのに対して、店舗経験者は「このお客さんはここで迷っているはずだ」という感覚から改善案を出せます。
②CRM・メルマガ設計
店舗でお客さんとの関係を作ってきた経験は、CRMの設計に直結します。どんなタイミングでどんなメッセージを送ると響くか。購入後のフォローをどうするか。顧客との関係構築の感覚は、店舗での接客そのものです。
③バックエンド理解
アパレル・小売の現場では、在庫管理・棚卸・発注・物流が日常業務です。この経験がECのバックエンド(在庫管理・出荷・基幹システム)の理解につながります。フロント施策だけでなくバックエンドまで分かる人材は、マネージャーとして評価されます。
転職市場でのポジショニング
アパレル・小売出身のEC担当者が転職市場で勝つためのポジショニングは明確です。
「デジタルのスキルを持った店舗経験者」として自分を定義する。デジタル専門家との競争ではなく、「オンオフ両方を分かっている人材」という独自のポジションを取ることが重要です。
面接では、店舗での具体的なエピソード(エンドユーザーとの対応・課題解決・数字管理)を積極的に話してください。EC担当者の面接でも、この話が刺さります。
アパレル・小売出身のEC担当者の転職エージェント選びはこちらも参考にしてください。
→ EC・DtoC担当者の転職でおすすめのエージェント比較|10年現場で見た選び方
この記事を書いた人
EC転職野郎
EC・DtoC歴10年以上。アパレル・消費財メーカーで、自社ECの立ち上げ・改修から楽天・Amazon・Yahoo!などモール多店舗運営、新規DtoCブランドの立ち上げまで現場で担当。店長・エリアマネージャーを経て通販事業部シニアマネージャー、その後消費財メーカーでDtoC新規事業のチームリーダー・ECプロモーションチーム担当課長。
社名は伏せていますが、現場で詰まったことや判断の中身は、できるだけリアルに書きます。



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