EC担当者のリアルな1日・年間スケジュール|9時前出社・21時退社の現実

EC担当者のリアルな1日・年間スケジュール EC・DtoC実務ノウハウ
EC担当者のリアルな1日・年間スケジュール

「ECってリモートでできそう」「デジタルだから効率よさそう」

よく言われます。全部否定はしないけど、ぼくの実態はこうでした。9時前出社、退社は19〜21時。年末年始は地獄。CSは爆弾みたいなもので、いつ問い合わせが来るか分からない。

この記事は、EC担当者の働き方をリアルに知りたい人向けです。転職を考えている人も、採用を考えている会社の人も、ぜひ読んでください。


ぼくのEC担当者時代の1日

8時50分:出社

9時前には席に着いていました。始業は9時でも、出社してすぐ仕事に入れる状態にしておきたかった。

EC担当者あるあるですが、朝イチで「昨日の夜に何かトラブルが起きていないか」を確認するのが最初の仕事です。EC担当者というのは、自分が寝ている間も注文が来て、問い合わせが来て、たまにトラブルが起きている。だから朝が怖い。

9時00分:売上データの確認

席についてまずやるのは売上データの確認です。

昨日の売上はどうだったか。チャネル別(自社EC・楽天・Amazon・Yahoo!・ZOZO)の数字はどうか。目標対比はどうか。広告の消化はどうか。これを5〜10分で一通りチェックする。

なんでこれを最初にやるかというと、数字に異常があれば即対応が必要だからです。「昨日からAmazonの売上がゼロになってる」みたいなことが、たまに起きます。商品が非表示になっていたり、在庫が0になっていたり。朝イチで気づかないと、1日まるまる損失になる。

10時〜12時:メインの作業時間

午前中は集中作業に充てていました。

商品ページの改善、広告の設定変更、メルマガの原稿作成、新商品の登録準備。頭を使う作業は午前中に終わらせるのが鉄則です。午後になると会議や問い合わせ対応で細切れになるから。

Amazonの商品登録は独特のルールが多くて、慣れるまで時間がかかります。ベンダーセントラルでエラーが出てケース(Amazonのサポートチケット)を起票したのに3日で自動クローズされた、みたいな話はザラにありました。午前中の集中時間にこういう作業を片付けていました。

12時〜13時:昼休み

ちゃんと取れる日と取れない日があります。繁忙期は「食べながら対応」になることも。

13時〜15時:会議・打ち合わせ地獄

午後は会議が入りがちです。

社内の会議(マーケティング部門・物流部門・システム部門との調整)、外部ベンダーとの打ち合わせ、楽天やAmazonの担当者とのミーティング。これが連続することがある。

会議が多い日は、自分の作業がほとんどできない。それで夜遅くなる、というサイクルです。

15時〜17時:CS対応・細かいタスク処理

CSの問い合わせ対応を中心に、細かいタスクを片付ける時間です。

CSについては後で詳しく書きますが、これがいつ爆発するか分からないのがしんどい。通常期は1日数件の問い合わせでも、セール期間中は数十件になることがあります。

17時〜19〜21時:残業ゾーン

定時は18時でしたが、19〜21時まで残ることがほとんどでした。

残業の原因は大体3つです。午後の会議で作業が押した、CSの対応が長引いた、翌日のセール準備が間に合わない。

「今日こそ定時で上がろう」と思った日に限って、18時にAmazonからトラブルの通知が来たりします。


CSが一番ストレスだった理由

EC担当者のストレス源ナンバーワンと言っても過言じゃないのがCS(カスタマーサポート)です。

ぼくが経験した中で一番多かった問い合わせは、商品の在庫エラー・欠品でした。

「注文したのに在庫がありませんと言われた」「発送されない」「商品ページには在庫ありと書いてあったのに」というやつです。

これの何が厄介かというと、自分のミスじゃないことも多いんですよ。モールのシステムと自社の在庫システムの連携がずれて、実際には在庫がないのに「在庫あり」と表示されてしまう。これを防ぐのがまた難しい。

楽天・Amazon・Yahoo!・auPAYをすべて同じ在庫で回している場合、どこかで同時に注文が重なると在庫が足りなくなる。それが全部CSになって返ってくる。

問い合わせ自体は仕方ない。でも「これがいつ来るか分からない」という感覚が、じわじわ精神を削ってくるんです。作業に集中していると急に通知が来る。対応しているとまた来る。

ぼくの対処法は、CS対応の時間を決めることでした。朝イチ・昼・夕方の3回、集中して対応する時間を作って、それ以外は通知を見ない。完璧にはいかないけど、これである程度メンタルが安定しました。


年間スケジュールのリアル

EC担当者の仕事は、季節によって波があります。

1〜2月:春の立ち上がり・楽天スーパーセール準備

年末の繁忙期が終わって、ようやく落ち着く時期。3月の楽天スーパーセールに向けた準備が始まります。在庫の積み増し、ページの整備、広告の設定。「またセールか」という気持ちになりながらも、年4回のサイクルを回し続けます。

3〜5月:夏の商戦・Amazonプライムデー準備

Amazonの新生活応援セール、楽天スーパーセールを受給を捌きながら、夏物新商品の商品登録を進行します。発売日に遅れると、企画部から怒られるので、スケジュールをしっかりと意識して動きます。

6〜8月:秋の立ち上がり・プライム感謝祭・9月スーパーセール準備

梅雨明けからお盆にかけて、Amazonプライムデーや夏の楽天スーパーセールがあります。また在庫を積んで、また広告を調整するかんじ。

9〜10月:年末準備開始

実はここが一番重要な時期です。年末商戦の在庫手配は、9〜10月に動き出さないと間に合わない。発注・倉庫の確保・ページの準備、全部この時期に動かします。

11〜12月:年末年始商戦(地獄)

ぼくが一番忙しかったのがここです。正直に言います、しんどかった。

ブラックフライデー・サイバーマンデー・クリスマス・年末セール・お歳暮需要——これが一気に重なる。在庫の動きが早くてCSが爆増して、広告の調整が追いつかなくて、年末休暇ギリギリまで仕事している。

「EC担当者は年末休めない」は半分本当です。出社しないでも、スマホで売上確認して、CSの通知を見て、緊急対応が必要なときは動く。完全にオフになれないんですよね。


EC担当者の働き方の実態まとめ

正直なところ、EC担当者の仕事は楽じゃないです。

年中無休のプレッシャー、CSという名の爆弾、セールサイクルを年4回回すしんどさ、経営層との温度差。これが現実です。

ただ、これだけ言っておきたい。

この経験は転職市場で高く評価されます。

年末商戦を乗り越えた経験、CSを仕組みで解決した経験、複数モールを同時に回した経験。これは実際にやった人にしか語れない話で、面接でこういうエピソードを出すと、面接官の反応が変わります。

「しんどかった」が「価値ある経験」に変わる。それがEC担当者の転職市場での現実です。

どのエージェントに相談すればこういう経験が活きるか、ここに整理してあります。

→ EC・DtoC担当者の転職でおすすめのエージェント比較|10年現場で見た選び方



この記事を書いた人

EC転職野郎

EC転職野郎プロフィール画像

EC・DtoC歴10年以上。アパレル・消費財メーカーで、自社ECの立ち上げ・改修から楽天・Amazon・Yahoo!などモール多店舗運営、新規DtoCブランドの立ち上げまで現場で担当。1社目はアパレルメーカー。店舗スタッフから店長・エリアマネージャー・MDを経て通販事業部シニアマネージャー。その後、2社目では消費財メーカー(食品)でDtoC新規事業のブランドリーダーとしてO2O施策を牽引。自社EC、Amazon、楽天、アスクルなどをマネージャーとして運用管理。3社目では再びアパレル企業に。EC・広報を含むデジタル周辺の事業をマネージャーとして担当。

自分の転職だけではなく、採用を自ら行なっていた経験も含め書きます。

社名は伏せていますが、現場で詰まったことや判断の中身は、できるだけリアルに書きます。

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