EC担当者が転職面接で自分の経験をどう語るか|面接官の反応が変わった話

面接・キャリア戦略

EC・DtoC歴10年以上。アパレル・消費財メーカーで、自社ECの立ち上げ・改修から楽天・Amazon・Yahoo!などモール多店舗運営、新規DtoCブランドの立ち上げまで現場で担当してきました。社名は伏せていますが、現場で詰まったことや判断の中身は、できるだけリアルに書きます。

この記事では、転職面接でEC・DtoC経験をどう語れば刺さるか、自分の経験をもとに書きます。


結論:面接で刺さるのは「施策の結果」より「初期ユーザーをどう増やしたか」

EC・DtoC担当者として転職活動をしていたとき、面接官の反応が変わった瞬間があります。

「売上をこれだけ伸ばしました」という話ではなく、「アカウントゼロの状態から、最初のユーザーをどうやって獲得したか」を話したときでした。

ゼロからの立ち上げ経験は、モール運用や既存ECの改善経験と差別化できます。面接官が聞きたいのは「あなたは何人のチームで何億円の売上を管理していました」という規模感ではなく、「何もない状態でどう動いたか」という判断と行動の話です。


DtoCブランドの立ち上げ:アカウント0からの戦い

消費財メーカーでDtoCブランドの新規事業に関わったとき、スタートラインはユーザーアカウント0件でした。

広告費を大量に使ってデジタルで新規獲得するより、リアル接点で共感を作ってからデジタルに繋ぎ止める方が、立ち上げ期のコスパが高い。この判断から、喫茶と物販が一体になった店舗の出店から始めました。

商品はコーヒーです。喫茶で飲んでもらい、気に入ったら物販で買ってもらい、ECでリピートしてもらう。この流れを設計することが、立ち上げの出発点でした。


F0獲得:懸賞企画でリストをゼロから作る

アカウントゼロの状態で最初にやったのは、懸賞企画によるF0獲得です。

**F0とは「初めて自社に接触した潜在顧客」のこと。**まだ買ったことのない人に、ブランドを知ってもらい、アカウント情報を取得することがゴールです。

懸賞企画の設計はシンプルにしました。

  • 景品:コーヒーのギフトセット(自社商品)
  • 応募条件:LINEアカウントへの友達登録+応募フォームの入力
  • 告知:店頭のPOP、インスタグラム投稿、ECサイトのバナー

景品を自社商品にしたのは、コストを抑えるためだけでなく、「コーヒーに興味がある人」しか応募しない設計にするためです。Amazonギフト券のような汎用景品を使うと、ブランドに無関係な人がリストに入り、後のCRM施策の精度が落ちます。

LINE登録を条件にしたのは、獲得したリストをそのまま次の施策に使えるようにするためです。メールアドレスだけでは到達率が下がります。LINEなら開封率が高く、次のF1転換施策に直結できます。


F1転換:初回購入者を2回目に繋げる

懸賞企画でLINEリストができたら、次はF1転換です。

**F1とは「F0から初回購入してくれた顧客」のこと。**F0リストの中から、実際に買ってもらうことが目標です。

F1転換施策でやったのは、LINE経由の限定割引です。

  • 対象:LINE友達登録者全員
  • 内容:初回購入限定の割引クーポン(送料無料+割引)
  • 配信タイミング:懸賞応募から1週間後

割引率を高くしすぎないことは意識しました。「安いから買う人」を大量に獲得しても、次の購入につながらないからです。F1転換は「価格ではなく商品に納得して買う人を増やすこと」が目的なので、割引はあくまでも背中を押す程度に留めました。

店頭では、会計時の声がけとテーブルのQRコードでLINE登録を促す二段構えにしました。「ドリップバック1個プレゼント+次回割引クーポン」を特典にすることで、登録のハードルを下げながら、次の購買に向けた導線を最初から引いています。


面接でこの話をしたときに起きたこと

DtoCの立ち上げ経験を面接で話したとき、面接官の反応が変わりました。

変化が起きたのは「F0をどうやって獲得したか」「F1転換率をどう上げたか」を具体的に話したときです。

「懸賞企画の景品を自社商品にした理由」「LINEを条件にした設計の意図」「F1転換の割引率を抑えた判断」——施策の結果だけでなく、なぜその判断をしたかを語ったとき、面接官が前のめりになる感覚がありました。

採用担当者が聞きたいのは、施策の表面ではなく判断の中身です。「数字が上がった」より「なぜそう設計したか」を語れる担当者が、採用市場では評価されます。


EC・DtoC経験を面接で語るときのポイント

「何をやったか」より「なぜそうしたか」を語る

施策名を列挙するだけでは、面接官の記憶に残りません。その施策を選んだ理由、他の選択肢との比較、実際に起きた結果と自分の解釈——これを語れると、経験の深さが伝わります。

ゼロからの経験は前面に出す

既存の仕組みを運営した経験より、ゼロから作った経験の方が評価されます。「ゼロの状態でどう考えて動いたか」を語れると、面接官の反応が変わります。

数字は根拠とセットで話す

「LINE登録者数が〇〇件になった」だけでなく、「その中でF1転換した割合はどれくらいで、どこがボトルネックだったか」まで話せると、数字の解像度が高い人材として評価されます。


エージェントを使って経験を言語化する

EC・DtoC担当者は、経験の幅が広い割に言語化が苦手なケースが多い。やってきたことを採用企業に刺さる言葉に変えるのは、エージェントに手伝ってもらうのが効率的です。

面談では「こういう経験がありますが、これはどういう求人に刺さりますか?」と直接聞くのが最も早い。

エージェントの選び方はこちらで解説しています。

→ EC・DtoC担当者の転職でおすすめのエージェント比較|10年現場で見た選び方


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