EC担当者として市場価値を上げるために、何を身につければいいのか。
10年以上EC・DtoCの現場にいて、転職活動もした経験から、転職市場で実際に評価されるスキルと経験を整理します。
転職市場で評価されるスキルの全体像
EC担当者のスキルは大きく3つの層に分かれます。
フロント層:広告運用・ページ改善・メルマガ・SNS運用 ミドル層:データ分析・CRM設計・モール運営・施策立案 バックエンド層:商品登録・在庫管理・基幹システム・物流・棚卸
多くのEC担当者はフロント層に集中します。ミドル層・バックエンド層まで経験している人材は少なく、そこが差別化のポイントになります。
転職市場で特に評価されるスキル5つ
①自社ECの立ち上げ・改修経験
既存サイトの運用より、立ち上げ・改修の経験が高く評価されます。要件定義・ベンダー選定・システム連携・リリースまでの上流経験は、マネージャークラスの評価につながります。
②複数モールの同時運営経験
Amazon・楽天・Yahoo!など複数モールを同時に運用した経験は、「モール全体を見渡せる人材」として評価されます。各プラットフォームの特性を理解した上でリソース配分を判断できる経験は、担当者レベルを超えた視点の証明になります。
③DtoC立ち上げ経験
ゼロから顧客を獲得してCRMを設計した経験は、特に希少です。ユーザー獲得施策・データ設計・顧客育成の一連の経験は、EC事業責任者として評価される経験の核になります。
④バックエンドの理解
商品登録・在庫管理・基幹システム運用・棚卸・出荷業務まで把握しているマネージャーは少ない。フロントの施策だけでなくバックエンドまで見える人材は、「任せられる範囲が広い」として評価されます。
⑤オンオフ両方の経験
実店舗でのエンドユーザー対応・スタッフ管理・売上管理の経験があった上でECに移った人材は希少です。ECは結局接客であり、エンドユーザーの気持ちを理解できるかどうかが本質的な差になります。
今の仕事で意識的に積むべき経験
バックエンドに首を突っ込む
フロント施策だけをやっていると、どうしてもスキルの幅が狭くなります。商品登録・在庫管理・物流の現場を意識的に経験することで、マネージャーとしての視野が広がります。
数字の根拠を語れるようにする
「売上が上がった」ではなく「この施策でコンバージョン率が○%改善して売上が○万円増えた」という形で語れるようにする。施策と結果を紐付けて言語化できる人材は、面接で即座に評価されます。
立ち上げ・改修に関わる
既存の運用を回すだけでなく、何か新しいものを作る経験を積むことが重要です。新機能の追加・新モールへの出店・新施策の立ち上げなど、「自分が作った」と言えるものを増やしていくことが市場価値につながります。
身につけなくていいスキル
時間は有限です。何を「やらないか」も重要です。
プログラミング:EC担当者にコーディングは基本的に不要です。システムの概念を理解することは大事ですが、自分でコードを書く必要はありません。
デザイン制作:バナーやLPのデザインを自分で作れる必要はありません。ディレクションができれば十分です。
SNSのフォロワー数:個人のSNSアカウントのフォロワー数は転職市場での評価には直結しません。施策の設計・運用・数値管理の経験が重要です。
スキルより重要な「姿勢」
転職活動を通じて気づいたのは、スキルより「姿勢」が評価されるということです。
課題を見つけて、考えて、実行した経験があるかどうか。指示された業務をこなすだけでなく、自分で問題を発見して動いた経験が、マネージャークラスの評価につながります。
面接では、スキルの羅列より「この問題をこうやって解決した」という具体的なエピソードを話すことが重要です。
EC担当者としてのスキルを転職でどう活かすかはこちらも参考にしてください。
→ EC・DtoC担当者の転職でおすすめのエージェント比較|10年現場で見た選び方
この記事を書いた人
EC転職野郎
EC・DtoC歴10年以上。アパレル・消費財メーカーで、自社ECの立ち上げ・改修から楽天・Amazon・Yahoo!などモール多店舗運営、新規DtoCブランドの立ち上げまで現場で担当。店長・エリアマネージャーを経て通販事業部シニアマネージャー、その後消費財メーカーでDtoC新規事業のチームリーダー・ECプロモーションチーム担当課長。
社名は伏せていますが、現場で詰まったことや判断の中身は、できるだけリアルに書きます。



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